Blog

自粛期間に健康な足と身体を保つためには?

皆さま、コロナウイルス問題に直面する昨今、いかがお過ごしでしょうか。

コロナウイルスは日本経済へのダメージ、東京オリンピック延期・中止問題だけでなく、国民の心身の健康被害は甚大なものと言われています。

そんな時代に、どの様にご自身の足と身体の健康を守っていけばよいのか考えてみましょう。

1.自粛生活が足と身体に及ぼす影響

自粛生活とは、つまり「身体活動量の低下」と言えます。人は動かないとどのような変化を引き起こすのでしょうか。いくつか身体の変化をまとめてみました。

①筋力の低下

体力低下の代表格と言ってもいい程ですが、何と言っても筋力の低下が必ず起こります。
人の筋肉は、ある一定の負荷を与え続けなければ痩せ細っていきます。
また、脳からの司令が運動神経を介して筋肉に伝えられます。長い間司令を出さずにいると神経−筋肉は眠ったような状態になり、いざという時に反応しなくなります。
ご高齢の方などは特に、ふくらはぎと前ももの筋肉から落ちていく。と言われており、立つ・歩く・段差昇降などで歩幅の減少や動作困難を感じやすくなります。

②筋肉柔軟性の低下

日常の生活動作やスポーツ動作によって、筋肉はストレッチされます。
動作を行うとで筋肉は収縮したり弛緩したりしますが、筋肉が活動するために血液を届けます。結果的に毛細血管が開き循環が良くなり、老廃物や疲労物質の除去が進み筋肉は柔らかくしなやかな状態を保つことが出来るのです。
活動量が低下すれば、血行が悪くなり張りやコリを感じ始め、筋肉の伸張性が落ち、ちょっとした動作でも硬さを感じるようになります。
特に足やふくらはぎは、体重を支え身体を移動させる為に活動する重要な部位です。ふくらはぎの筋肉やアキレス腱などに荷重負荷が不足すると、あっという間に短縮してしまいます。

③心肺機能の低下

誰しも階段を登ったときなどに息切れを感じたことがあるのではないでしょうか。
なんだか最近体力が落ちた…と感じるのは、運動不足により心臓循環器系の機能が低下したからです。
筋肉を動かすのもエネルギーが必要で、心臓が拍出した血液に乗せて酸素や栄養を筋肉に届けます。
それをエネルギー源として筋肉は活動するので、心臓や肺の循環機能は極めて重要な役割を持っているのです。
関節やバランスに問題がなく安全に行えるのであれば、階段を避けず利用するといいですね。ウォーキングや水泳も効果的ですので、出来るだけ身体を動かしましょう。

④感覚機能の低下

まずこんな場面を思い描いてみましょう。
あなたはバスに乗っています。駅のロータリーに差し掛かりバスが揺れます。身体は大きく左に振られたため、足を強く踏ん張り体制を立て直しました。
さて、あなたは何故足の筋肉を使い強く踏ん張るという行動が取れたのでしょうか。
この当たり前の動きには、筋肉の活動に先立って起こる事があります。それは、感覚神経系の働きです。
人はバランスを保つために、視覚情報や三半規管、前庭器官というところで身体の位置情報を得ています。
実はその他に、筋肉や腱、靭帯や皮膚の中にも身体の位置変化を感じ取る「受容器」が存在します。
活動量が低下すると、この感覚刺激を受け取る「受容器」の働きが落ち、眠ったような状態になります。
感覚情報が脳に届きにくくなると、そもそも危険を察知することができず、筋肉の反応も遅れます。
つまり転倒の危険性が増すのです。
足の裏にはこの「受容器」が最も多く存在しており、立ったり歩いたりするだけでも刺激が入ります。

これら身体の変化は誰にでも起こりうることで、簡単な話し身体の機能は一定のレベルで使い続ければ維持され、使わなければ機能は低下します。
とにかく活動量を落とさず、維持・向上させる事が大切です。

2.足と身体の健康を維持するポイント

身体活動は最低限、質より量です。
当店では、日頃お客様に理学療法士ならではの“質”の運動を行っていただいております。しかし、緊急事態宣言発令とともにお休みされている方には、毎日必ずウォーキングに出て運動の“量”をこなすようにアドバイスしています。
“質”も“量”もいずれも大切ですが、最低限運動量を確保することは必須です。
家に閉じこもらず歩きに出てください。それだけでも足や身体の筋力や柔軟性低下を食い止めることができます。
洗面台の前で1分間片脚立ちバランスを行うだけでも、足の感覚機能が保たれやすくなります。

3.心と身体の関係

皆さん、誰しも人生辛いことや嫌なことってありますよね…
中には自己完結してすぐに立ち直ってしまう強い人もいるかも知れませんが、どうしても悩み込み気持ちが落ち込んでしまう人もいるでしょう。
精神的落ち込みが続くと、自律神経のうち交感神経と副交感神経のアンバランスが生じ、前者の興奮が勝ると不眠や食欲不振、血圧や脈拍の変動など様々な自律神経症状を引き起こし、酷くなると自律神経失調症と診断されることもあります。
コロナウイルスへの過剰な不安や恐怖心は自律神経のバランスを崩すキッカケになります。
我々がいくら悩んでも、マスク着用と手洗いを徹底し、密を避ける程度しかできません。いくら恐れても出来ることに限界はあるのです。
ある意味腹をくくることも必要ですが、こんな時こそお友達とTV電話でもしながら笑い話をし、天気の良い日にはマスクをしてウォーキングに出て気分転換をしながら身体を動かしてください。
閉じこもっていては心が沈むばかり!ポジティブに活動的に!是非お試しを!
to top